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 なぜか、一般的にはハウスメーカーで建てる方が効率的で安いように思われがちですが(※1)、実際には建築家と工務店を組み合わせたチームの方が、安く住宅を建設できます。しかし、建築家は一般の人にはあまり馴染みがありません。そこで、施主と建築家の橋渡しができないかと一部の建築家がはじめたのが、ネットを利用した設計コンペシステムなのです。
わずかな費用でコンペ(コンテスト)を主催し、建て主がお題となる建築条件をネット上で公告し、自由参加で建築家が設計案を応募する。建て主は、敷居のたかい建築家と1件づつ相談するわずらわしさから解放され、気軽にプラン提供を受けられるといったしくみです。
※1:一般の方に馴染みが深い大手のハウスメーカーの商品には、会社を運営していくための膨大な維持費や住宅展示場への投資、営業マンたちの給与、有名芸能人などに支払われる莫大な宣伝費などが上乗せされているわけですから決して安いはずがありません。
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参考:主なネットコンペサイト
HOUSE COMPETITION|ハウスコンペWEST リビングデザインセンター・オゾン|ウィークエンドホームズ
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 一番のメリットは、プロの建築家に一度に数十案ものプランを提示してもらえる点にあります。マイホームを建てたいと思い立ち、まずはハウスメーカーの住宅展示場まわりをしたり、図面を提案してもらったものの、版で押したようなありきたりのプランに、安くもない見積もり。「こんなものなのかなあ〜」とがっかりし、何か他に道はないものかなと、マイホームコンペに辿りつくといったケースが多いようです。
建築家から提案されるプランは、同じ条件、同じ土地に立つ住宅なのに、そのアイデアは一つ一つ全て異なる独創的なオリジナル・デザイン。建築デザインというものはこんなに豊富にあるものかと驚嘆されると思います。しかし、これはコンペに限った特異なことではありません。コンペを利用しなくとも建築家に相談すればこのような提案をしてもらえます。通常は一件づつあたって自分にあった建築家を根気よく探す必要がありますが、コンペを利用すれば説明会や仕様書を通じて一度に複数の建築家に要望を伝えることができ、複数の提案があがってきますので、効率よく依頼先を検討することができます。また、自分で建築家を探す手間も省けます。
しかし、建て主と建築家をつなぐ新しい試みとして注目されている反面、一部にはその実態がおろそかなものもあり、問題も多くみられます。
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